脳と発達
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Macrocraniumを伴ったvon Recklinghausen病の1例
土田 正小泉 毅
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1980 年 12 巻 1 号 p. 55-59

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抄録

家族歴にて, 常染色体優性遺伝を示すvon Recklighausen (vR) 病の3才7ヵ月の男児にmacrocraniumを見, computed tomographyにて水頭症や脳腫蕩を否定された例を報告した.生下時頭囲は正常で, 1カ月健診より頭囲の拡大がみられ, 現在レ線学的にも明らかなMacrocraniumの所見が認められ, 精神身体発育では1才程度の遅れが認められている.生後6ヵ月の弟にも頭囲の拡大があり, vR病は, 神経外胚葉性, 間葉系組織の多彩な異常を示す疾患として知られており, 本邦では未だ報告をみないが, Macrocranium又は, macrocephalusをvR病の一徴候として挙げてよいと考えた.

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© 日本小児小児神経学会
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