脳と発達
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特発性大脳基底核石灰化の1例
二木 康之小野 次郎清水 寛安部 治郎藪内 百治Tohru YUTAKAKiyoomi SUMITakahiro SUGITA
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1980 年 12 巻 3 号 p. 228-233

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抄録

歳の男児で, 左手の企図振戦, 歩行障害を主訴とし, 頭蓋単純X線, 頭部CTで両側対称性の基底核および小脳歯状核石灰化を示したが, 脳血管写などにより血管性病変, 腫瘍性病変は否定され, 血液生化学的検査, 内分泌学的検査にも異常なく, 石灰化をきたす明らかな原因を認めなかったことから特発性大脳基底核石灰化と診断した1例を経験した.また, 本症例は家族歴に特記すべきことなく, 両親の頭蓋単純X線, 母親のCTともに石灰化を示さず, 散発例と考えられた.本症の小児例は稀であると思われるので症例報告する.

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© 日本小児小児神経学会
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