脳と発達
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瀬川 昌也
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1981 年 13 巻 3 号 p. 242-248

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抄録

筋ジストロフィー症は骨格筋に主病変を有し, 神経系に異常を認めない疾患であるが, その本態は不明である.その診断, 分類は遺伝形式, 臨床症状上罹患筋の分布に基づいてなされているが, 新しい検査法が診断に導入されると異質の疾患が筋ジストロフィー症と診断されていることが判明している.特に組織化学的検査の導入により, 肢帯型および顔面肩甲上腕型には神経原性筋萎縮症, 多発筋炎, 先天性ミオパチーが含まれる可能性を示し, それぞれ症候群と呼ばれるようになった.したがってDuchenne型のみが遺伝, 臨床, 病理, 生化学面で単一の疾患と考えられる.しかし, Duchenne型にみる知能障害の病態に関する意義は不明である.この点Duchenne型と同等の筋病変を有し中枢神経病変を合併する福山型の研究は, 本症の本態究明に重要である.

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© 日本小児小児神経学会
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