脳と発達
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バルプロ酸およびフェノバルビタール内服中の母親より生まれた先天奇形児の1例
福田 哲夫福嶋 義光黒木 良和
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1983 年 15 巻 3 号 p. 262-264

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抄録

症例は1歳5ヵ月の女児で, 低身長と小頭症の他に外表奇形を伴い, また著明な精神運動発達遅滞が認められた. 外表奇形としでは, 前頭突出, 内斜視, 幅広い鼻根, 長い人中, 薄い上口唇, 大ぎな耳介, 乳頭離開, 爪の低形成, 皮膚紋理ではサル線 (右), シドニー線 (左) が存在した. 患児の母親が全汎性てんかんのために, 妊娠中においてもバルブロ酸とフェババルビタールを内服していた以外は, 妊娠前.中および家族歴においても特記すべき事はなかった. 以Eより, 本症例は抗けいれん剤による催奇形性の可能性が強いと考えられた.

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© 日本小児小児神経学会
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