脳と発達
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細菌性髄膜炎罹患後小型発作をおこした4例
CTによる基礎病変の推定
鈴木 裕小川 公男日比生 秀一後藤 一彦椎原 弘章内海 康文大久保 修有泉 基水馬場 一雄
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1983 年 15 巻 5 号 p. 417-424

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抄録

細菌性髄膜炎罹患後ミオクロヌス・失立発作をおこした4例を経験した.
錐体路症状を伴った3例中, 2例はCTで皮質および脳室周辺の障害を有し, ともに5ヵ月後にミオクロヌスを起こしたが, 脳波所見はそれぞれ3C/Sの棘徐波結合とhypsarhythmiaだった. 他の1例はCT上脳室周辺の障害のみで2ヵ月後にhypsarhythmiaを呈し, 11ヵ月後に失立発作を起こした. 第4の症例は, 急性期に後弓反張を示し, 4年後にミオクロヌスを起こした. 錐体外路症状を示した例は, 種々の治療にもかかわらず, 発作が1年以上続き難治化した. 以上の症例の対比により基礎病変を推定した.

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© 日本小児小児神経学会
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