1984 年 16 巻 3 号 p. 205-209
臨床および酵素学的に診断し得たMSD8歳女児に筋生検および腓腹神経生検を行った.ATPase染色にてtype I線維の萎縮, type I線維predominanceを認め, fider typedisproportionを示したが, 腓腹神経に認められた脱髄所見に対応するgroupatrophy, small angulated fibers等は認められなかった.患児は, 膝関節が拘縮し, 固定によりfiber typedi sproportionの所見を呈したことも否定できないが, MSDにおける脱髄過程が, fiber type disproportionを生じる因子の一つになっているかも知れない.fiber type disproportionの成因に関して文献的考察を加えて報告した.