脳と発達
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幼児期に発症したβ-ガラクトシダーゼ・ノイラミニダーゼ欠損症 (ガラクトシアリドーシス) の姉妹例
武田 英二黒田 泰弘冨田 智子小橋 秀彰伊藤 道徳渡辺 俊之戸島 健治橋本 俊顕宮尾 益英
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1984 年 16 巻 5 号 p. 393-398

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抄録

β-ガラクトシダーゼ・ノイラミニダーゼ欠損症 (ガラクトシアリドーシス) は一般に10歳以後に視力障害, 難聴, 歩行障害などの臨床症状により発症する進行性の先天性代謝異常である.我々は3歳および4歳時に視力低下にて発症した本症の5歳と8歳の姉妹例を経験した.姉妹とも知能は正常, 青色皮疹, 粗な顔貌, 鞍鼻があり, 末梢血白血球の空胞化, チェリー・レッド・スポット, 視力低下, 難聴, 椎骨変形, 深部腱反射の軽度亢進, 関節の軽度拘縮, 手掌筋の萎縮が見られた.末梢血白血球および培養皮膚線維芽細胞のβ-ガラクトシダーゼ活性とノイラミニダーゼ活性は著明に低下し, 尿中にシアル酸含有オリゴ糖の排泄増加が見られた.しかし大部分の報告例で見られるミオクローヌスと小脳失調は7歳および10歳時にも見られなかった.以上の臨床経過より自験例はガラクトシアリドーシスの早期発見例あるいは非典型例であることが推察された.

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© 日本小児小児神経学会
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