脳と発達
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痙攣, 歩行障害, 顔面神経麻痺を呈し, CT上多発性病変が認められた急性散在性脳脊髄炎の1例
永野 哲水口 雅栗原 栄二水野 美彦玉川 公子小宮 和彦
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1988 年 20 巻 4 号 p. 325-329

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抄録

症例は4歳の男児. 痙攣で発症し, 顔面神経麻痺, 失調性歩行等の多彩な神経症状をきたして入院した. 発症の誘因としてインフルエンザの予防接種が考えられた. 経過中のCTスキャンでは, 右側頭葉に低吸収域が認められたが, その後これが消失し, 右小脳半球と左側脳室体部の内側に低吸収域が認められた. 急性散在性脳脊髄炎と診断し経過を観察していたが, 特に治療をせずに軽快しCT上の所見も改善した.

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© 日本小児小児神経学会
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