脳と発達
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バルプロ酸錠剤の製剤間bioavailabilityの差について
小出 信雄阿部 正彦
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キーワード: バルプロ酸, 錠剤
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1990 年 22 巻 5 号 p. 516-517

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抄録

SP包装錠と糖衣錠, 2種のバルプロ酸200mg錠のbioavailabilityを, 延べ54例の重症心身障害児てんかん例のこれまでの血中濃度日内変動検査成績から比較検討した.
両剤でのポピュレーションパラメータからみると, 分布容量と排泄速度には差がなかったが, 吸収速度は糖衣錠で有意に遅く, 血中濃度曲線下面績も糖衣錠で小さかった.両剤での日内変動検査を実施していた症例個々でみても, この傾向がみられたことから, 発作好発時間帯に血中濃度が高くなるよう処方計画したり, 他医への処方依頼の折には意識しておく必要があろう.

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© 日本小児小児神経学会
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