脳と発達
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先天性脳腫瘍で発症した結節性硬化症の1例
免疫組織化学的考察を含めて
成田 正明藤崎 淳子横山 純好佐々木 恒之酒井 國安橋本 公夫
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1992 年 24 巻 3 号 p. 268-272

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抄録

先天性脳腫瘍にて発症した結節性硬化症の女児例を報告した. 在胎中より水頭症を認め, 出生直後の頭部CTで右大脳半球に巨大な脳腫瘍を認め直ちに摘出術を行った. 病理診断が上衣下巨細胞性星膠腫と判明したことに伴い結節性硬化症と診断, 経過観察をしていたところ, 後にてんかん, 知能障害, 皮膚白斑を認めた. 一方この腫瘍細胞の起源については神経系由来, グリア細胞由来など議論が多い. 本症例の腫瘍細胞を免疫組織化学的に検討したところ, glialfibrillaryacidic protein, neuron specific enolase, S-100蛋自とも一部に陽性細胞を認め, 神経系, グリア系の細胞が混在する腫瘍であることが示唆された.

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© 日本小児小児神経学会
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