脳と発達
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小児てんかんにおける脳波基礎波活動
抗痙攣剤中止前後における変化
本郷 和久小西 徹長沼 賢寛村上 美也子山谷 美和岡田 敏夫
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1993 年 25 巻 4 号 p. 315-321

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抄録

てんかん児48例 (carbamazepine (CBZ): 30例, valproic acid (VPA): 10例, CBZ+VPA: 8例) を対象に, 安静閉眼時脳波記録 (01導出) をパワースペクトル分析し, 抗痙攣剤中止前後の脳波基礎波活動の変化について縦断的に検討した.
1) CBZ中止後, 徐波は減少しα2波が増加した. 中止後6カ月以降では正常児と有意差を認めなくなった. また, 年長児と比較して, 年少児では基礎波活動の回復には, より長期間を要するものと思われた. 2) VPA中止により, 併用例では徐波の減少とα2波の増加を認めたが, 単剤例では有意な変化を認めなかった.
VPAの単剤投与では, 脳波基礎波活動に影響を及ぼさないが, CBZは単剤投与においても脳波基礎波活動の発達に影響を及ぼし, 特に年少児で, より顕著であるものと推察された.

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© 日本小児小児神経学会
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