脳と発達
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長期間の無症候性高尿酸血症により慢性腎不全をきたしたDown症候群の1例
田中 能文柴田 瑠美子坂本 亘司
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1993 年 25 巻 4 号 p. 364-368

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抄録

Down症候群に9年以上に及ぶ無症候性高尿酸血症合併の結果, 腎不全に陥ったと考えられた30歳男性例を報告した.
本症例は腎機能増悪前より高尿酸血症に気づかれていたが, 臨床症状はなく経過観察されていた.腎不全の増悪および高血圧に伴う顔面蒼白, 活気のなさにて発症し, 約7カ月の経過で尿毒症性肺炎を併発し死亡した.臨床経過および病理学的に腎髄質に異物反応を伴う多数の痛風結節を認められたことより高尿酸血症による腎障害が最も考えられた.
今後Down症候群においては無症状であっても高尿酸血症の合併にも留意し, 腎障害への進展予防が必要であると思われる.

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© 日本小児小児神経学会
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