脳と発達
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カルシウム濃度の画像化による神経活動の二次元解析
工藤 佳久
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1995 年 27 巻 2 号 p. 115-122

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抄録

現在のCa測定基盤を築いたのは螢光Ca指示薬である.その種類も数も多く, 様々な特性を持った試薬が用意されている.さらに, この10年間はコンピュータ技術の著しい発達の時期でもあり, 画像処理という単純であるが膨大な情報処理を必要とする測定装置が格段に進歩し, 容易に入手できるようになってきた.この技術が歓迎された大きな理由は細胞内カルシウム濃度の変動の部位差や時間経過を画像として表すことができることであろう.まさに,“Seeingis believing”であり, その説得力は数値の羅列やグラフなどとは比べものにもならない.さらに, これまでの方法では切り込めなかった生物現象の解析への手がかりを与えてくれる.

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© 日本小児小児神経学会
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