脳と発達
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視覚情報処理機能の発達とP 300の加齢変化の過程
柳原 正文
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1995 年 27 巻 4 号 p. 276-281

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抄録

5~25歳の健常児・者72名を対象に, 三種の弁別課題条件下でP300潜時の加齢変化の過程を比較した. P300潜時は14歳頃までに急速な短縮を示したが, その短縮速度は課題間で異なっていた. 5~14歳の年間平均短縮速度は, 単語弁別の左右釦押し反応を求めた場合17ms, go-nogo反応では16msであったのに対し, 色弁別の左右選択反応課題では28msであった. 潜時がもっとも短縮する年齢を二次回帰式から予測すると, 単語課題が26歳 (28歳) に対し, 色課題では19歳と5年以上の開きが認められた. 加齢に伴う潜時の変化は提示課題によって異なることを指摘するとともに, この変化には刺激処理機構の発達が表現されることを考察した.

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© 日本小児小児神経学会
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