脳と発達
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部分発作の群発症例に対するリドカインテープの有効性について
柳原 恵子大谷 和正後藤 めぐみ二木 康之
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1996 年 28 巻 4 号 p. 352-354

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抄録

リドカイン (Ld) の点滴静注が有効な難治性の部分てんかんの患者に, Ldの点滴静注に代えて最近市販されるようになったLdテープを使用し群発する部分発作を抑えることができた.本治療法により外泊が可能となり, 患児のquality of life (QOL) は著しく向上した.Ldテープの利点は, 操作が極めて簡単で, 定量的で血中濃度が安定し, 持続的に貼り替えて使用すればLdの持続点滴が必要なく, 外泊や退院が可能で患者のQOLが向上し, けいれん群発時には頓用ししても使える, などがあげられる.本薬剤は特に小児において, 有効な抗けいれん剤として使用可能であると思われた.

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© 日本小児小児神経学会
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