1997 年 29 巻 1 号 p. 61-66
17年間Smith-Lemli-Opitz (SLO) 症候群として施設療育をうけている19歳男子の血清および血球ステロールをガスクロマトグラフィーにかけて解析したところ, 対照とした健康成人にはみられないステロール (7-デヒドロコレステロールおよび8-デヒドロコレステロール) が同定された.近年になりSLO症候群の病因としてコレステロール生合成障害が報告されている.今後は臨床診断に加えて, 7-および8-デヒドロコレステロールの同定も診断上必要になってくると思われる.