脳と発達
Online ISSN : 1884-7668
Print ISSN : 0029-0831
ISSN-L : 0029-0831
神経細胞移動障害の画像診断
奥野 武彦奥野 毅彦松尾 導昌比嘉 敏明服部 春生
著者情報
ジャーナル フリー

1997 年 29 巻 2 号 p. 123-128

詳細
抄録

神経細胞移動障害は, MRIによって灰白質, 白質の区別がはっきりつくようになって正確になり, 診断が容易に下せるようになってきた.てんかんや脳性麻痺, 精神遅滞などの小児神経疾患の原因として注目されてきている.
種々の脳奇形, 正中構造の異常, 全前脳症は脳溝形成期と時期が重なるため, 神経細胞移動障害を伴うことが多い.
神経細胞移動障害の種々の疾患のうち, 小脳低形成を伴った滑脳症, 局在関連性てんかんをきたした厚脳回, 結節性および層状異所性灰白質の画像を呈示するとともに, 神経細胞移動期に起こる脳奇形やその他の疾患との関連について述べた.

著者関連情報
© 日本小児小児神経学会
前の記事 次の記事
feedback
Top