脳と発達
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双胎出生の脳性麻痺児について
II. 臨床像
下垣 佳代子小寺澤 敬子鍋谷 まこと宮田 広善児玉 荘一中村 肇
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キーワード: 双胎, 脳性麻痺, 発生機序
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1998 年 30 巻 1 号 p. 24-28

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抄録

一児以上を脳性麻痺 (CP) と診断した双胎30組, 39例を対象とし, その神経学的後障害について検討した.対象とした30組中24組 (80%) が37週未満で出生した早産児であった.37週以降出生の正期産6組中5組は, 一児がCPで, 他児は正常に発達している症例であった.CTまたはMRIで異常所見を認めたのは39例中34例で, うち19例 (55.9%) に脳室周囲白質軟化 (PVL) 所見を認めた.PVLは早産児に多く, 正期産児の画像所見はさまざまで, 早産児と正期産児ではCP発生原因として異なる因子の存在が示唆された.

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© 日本小児小児神経学会
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