脳と発達
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小児の痙攣重積状態に対するmidazolam持続点滴療法の有用性
皆川 公夫柳内 聖香
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1998 年 30 巻 4 号 p. 290-294

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抄録

てんかんをはじめとする種々の原因による16例の小児の痙攣重積状態 (持続型および群発型) あるいは痙攣群発状態の治療にmidazolam持続点滴療法を行った. 16例に対して48回行われたmidazolam治療のうち41回は30分以内に痙攣が完全に抑制されたが, 特に群発型痙攣重積状態に有効であった. Midazolamは最初0.15mg/kgを基準に静注し, その後は0.1~0.15mg/kg/hrで持続点滴投与を開始し, 0.3mg/kg/hrまで漸増したが, 有効例における平均維持投与量は0.22mg/kg/hrであった. また, 投与期間は1~10日 (平均4.1日) であった. Midazolam治療中人工呼吸管理を必要とするような重篤な呼吸抑制や昇圧剤を必要とするような血圧低下は認められなかった.

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© 日本小児小児神経学会
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