脳と発達
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Acyclovirによる精神神経症状を呈した急性脳炎の1例
仲本 なつ恵中山 豊明工藤 聡田中 学藤田 靖子服部 拓哉阿部 敏明
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キーワード: 副作用, ヘルペス脳炎
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1998 年 30 巻 4 号 p. 334-338

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抄録

ウイルス性脳炎に対してacyclovirの経静脈投与を受けた5歳男児の経過中に, 不穏, 錯乱, 不眠という精神神経症状が認められた. Acyclovirの投与を中止し, 2日後にこれらの症状は改善したが, ヘルペス脳炎の再燃が疑われてacyclovirが再投与されたところ, 再度2日後から不穏, 興奮症状が出現した. これらの症状も投与中止翌日から改善した. 脳波所見上一過性に認められたperiodic lateralized epileptiform dischargesの成因が急性脳炎のためかacyclovir脳症のためかは不明であった.
ヘルペス感染症に対するacyclovirの治療効果は明らかであるが, 中枢神経系の副作用にも注意して経過観察する必要がある.

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© 日本小児小児神経学会
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