脳と発達
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痙攣重積を反復した急性theophylline中毒の1例
伊藤 康永木 茂久山 登平野 浩一砂原 真理子舟塚 真柳垣 繁吉田 真平野 幸子大澤 真木子福山 幸夫
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1999 年 31 巻 6 号 p. 559-564

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抄録

症例は喘息様気管支炎の6カ月女児. 生来精神運動発達は正常であった. Aminophylline持続点滴中に痙攣が出現し, 痙攣重積状態で当科に搬送された. Theophylline血中濃度は最大79μg/mlと異常高値となり, 血漿交換, 血液透析を施行し, 血中濃度の低下をみた. その後快方に向かっていたが, 第4病日に血中濃度が測定感度以下まで低下していたにもかかわらず, 再び痙攣重積がみられた. CT上軽度脳萎縮を残したが, 運動, 知能面においては良好な経過で退院となった. しかし2歳6カ月時の発達テストではDQ55であり, とくに理解・言語面, 社会性の遅れが目立った. また4歳1カ月時のMRIでは, T2強調像にて髄鞘化遅延が認められ, theophylline中毒が不可逆的な脳傷害を残しうることが示唆された.

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© 日本小児小児神経学会
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