脳と発達
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Pentobarbitalやmidazolamの持続静注から離脱困難な難治性てんかん発作重積に対する非経静脈的phenobarbital大量療法
須藤 章須貝 研司宮本 健三牧 正和福水 道郎花岡 繁佐々木 征行
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2002 年 34 巻 1 号 p. 23-29

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抄録

難治性のてんかん発作重積または群発 (refractory status epileptics, RSE) に対して, 欧米ではphenobarbital (PB) の静注による超大量療法の有効性が報告されている.我々は, midazolam (MDL) やpentobarbital (PTB) の持続静注から離脱困難なRSEに対して, PBの筋注または坐薬による大量投与を行い発作を完全にコントロールし, 持続静注から離脱できた.意識レベルや脳波所見は早期に改善した.PB大量投与による呼吸抑制や血圧低下は軽度であったが, γ-GTP が上昇した.
MDLやPTBの持続静注で効果不十分なRSEに対して, PBの静注剤のない日本でも, 非経静脈的PB大量療法が, 効果, 副作用の点から勧められると考えた.

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© 日本小児小児神経学会
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