脳と発達
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21世紀の障害児福祉
江草 安彦
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2002 年 34 巻 2 号 p. 103-110

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抄録

わが国の障害児に関わる教育, 医療, 年金, 社会福祉の諸施策はほぼ50年という短期間のうちに急速に発展・普及し, 共生思想は高まってきた. その水準は国際的に高い. 人権意識の深まり, 医学の進歩, 経済的発展がこれを可能にしたと言える. 50年間の経過を見ると, 国際障害者年の果たした役割は大きいが, 障害者・家族の期待に応え, 法体系を整備することによりノーマリゼーション, 社会的自立の理念は着実に実現してきた. こうした20世紀の50年の経過の上に21世紀の障害児福祉は教育・福祉・社会生活においても新しい展開を見せ始めている. もはや21世紀は万人のための社会に向かっていると言える.

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© 日本小児小児神経学会
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