脳と発達
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障害の告知と受容
地域自閉症児親の会アンケート調査から
二木 康之山本 由紀
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2002 年 34 巻 4 号 p. 336-342

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抄録

地域自閉症児親の会の会員を対象に障害の告知と受容に関するアンケート調査を行い, 14例 (男児10例, 女児4例) から回答を得た.子どもの調査時平均年齢は8.6歳, また子どもの障害の告知時平均年齢, 受容時平均年齢はそれぞれ4.0歳, 5.2歳であった.告知時年齢と受容時年齢の間には有意な正の相関が認められ, 早期の告知が早期の受容に結びついていた.また, 我が子の行動特性が理解出来るようになって, 障害の受容が行えたという回答が多く寄せられ, 自閉症に関する両親の学習の重要性が示された.さらに, このような障害の学習や受容という観点からも,「親の会」などのセルフケアグループが果たす役割の重要性が示唆された.

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© 日本小児小児神経学会
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