脳と発達
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自閉性障害および注意欠陥/多動性障害における前頭葉機能の側性化 (lateralization) に関する研究
cognitive bias taskを用いた検討
青柳 閣郎相原 正男金村 英秋芹澤 みゆき岩垂 喜貴中澤 眞平
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2002 年 34 巻 5 号 p. 409-413

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抄録

前頭葉機能の側性化 (lateralization) を検出する神経心理学検査法である認知戦略検査 (cognitive bias task;CBT) を用いて, 自閉性障害児, 注意欠陥/多動性障害 (ADHD) 児における前頭葉機能を同年齢児と比較検討した.健常右利き男児 (10名, 平均年齢10.3歳) では, 既存情報に依存した選択を行い, CBTは高得点 (21.1±8.0) であったが, 自閉性障害児 (3名) では有意に低得点 (5.0±4.4) であった (p<0.01).ADHD児 (4名) でも, 低得点 (9.8±12.3) であったが, 特に多動, 衝動性の症状が顕著な症例で低得点であった.自閉性障害児においては前頭葉機能の側性化障害が示唆され, ADHD児の多動, 衝動性は左前頭葉機能低下が関与している可能性がある.

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© 日本小児小児神経学会
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