脳と発達
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高熱に際しせん妄が出現した症例の鑑別診断
柏木 充田辺 卓也七里 元督玉井 浩
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2003 年 35 巻 4 号 p. 310-315

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抄録
せん妄は脳炎, 脳症の急性期にみられることがあり, 早期診断と早期治療において注意を要する症状である. そこで, 高熱に伴うせん妄を呈した10症例を検討することより, 一過性良性のいわゆる “高熱せん妄” と, 中枢神経感染症によるせん妄との鑑別を試みた. せん妄は視覚の幻覚が多く, 内容では鑑別は困難であった. 昼間覚醒時にも認めたこと, せん妄を呈さない時も意識障害を認めたこと, 脳波における背景活動が著明な徐波化を示したことなどが脳炎・脳症に伴うせん妄の特徴であり, いわゆる “高熱せん妄” と異なっていた. せん妄を呈した症例の診断には経過や神経学的所見と合わせ積極的な脳波検査が必要と思われた.
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© 日本小児小児神経学会
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