脳と発達
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高機能広汎性発達障害の併存症状に関する検討
西村 美緒橋本 俊顕宮崎 雅仁森 健治黒田 泰弘
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2005 年 37 巻 1 号 p. 26-30

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抄録

高機能広汎性発達障害患児50名を対象に症状に関するチェックリストを用いたアンケート調査を行い, 併存症に関する検討を行った. 72%が注意欠陥/多動性障害の診断基準に合致した. 特に知能指数89以下の患児に高頻度に出現していた. また, 注意欠陥/多動性以外にも, 学習の問題, 協調運動障害, 感覚異常, 不安性障害などが認められた. 高機能広汎性発達障害患児の臨床症状は, 多彩であり, その一部は他の疾患として観察されている可能性があると考えられた.

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© 日本小児小児神経学会
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