脳と発達
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小児のけいれん重積状態および頻発時における薬剤選択と有効性
浜野 晋一郎杉山 延喜田中 学山下 進太郎吉成 聡南谷 幹之早川 美佳菊池 健二郎衛藤 義勝
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2005 年 37 巻 5 号 p. 395-399

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抄録

小児期のけいれん重積状態・頻発における静注抗てんかん薬の投与順序, 有効性, 副作用について177 (てんかん95, 機会発作82) 機会を対象に調査した. Diazepam (DZP) が88.7%の機会で第1選択として使用されていた. 第2選択では保険適応外のmidazolam (MDL) とlidocaine (LDC) が各々116機会中54, 33機会で使用された. Thiopental (TPL) はDZP, MDL, LDC, phenytoin (PHT) に比し (P<0.01), MDLはDZP (P<0.01) とPHT (P<0.05) に比し有効率が高く, TPLは他4剤に比し副作用の合併が多かった (p<0.01). 有効性と安全性からけいれん重積状態の第1選択薬にMDLが考慮されるべきと思われた.

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© 日本小児小児神経学会
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