脳と発達
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軽症胃腸炎関連けいれんに対する少量carbamazepine療法
市山 高志松藤 博紀末永 尚子西河 美希林 隆古川 漸
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2005 年 37 巻 6 号 p. 493-497

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抄録

軽症胃腸炎関連けいれんに対するcarbamazepine (CBZ) の有用性を検討した.対象は当科に入院した軽症胃腸炎関連けいれん16例 (男6例, 女10例, 9カ月~3歳, 平均1.7歳).方法は確定診断後ただちにCBZ5mg/kg/回を1日1回の内服を開始し, 下痢が治癒するまで継続投与した.CBZ投与前に16例中13例はdiazepam製剤を, 1例はdiazepam+phenobarbitalを単回あるいは複数回投与されていたが, けいれんは再発していた.CBZ投与前のけいれん回数は2~8回 (平均4.1回) だった.CBZ投与後15例にけいれんの再発はなかった.1例で15分後に1回のけいれんがみられた.CBZ投与期間は2~9日 (平均6.4日) で, CBZ投与は軽症胃腸炎関連けいれんに対し著効した.

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© 日本小児小児神経学会
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