脳と発達
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アテトーゼ型脳性麻痺患者の短潜時体性感覚誘発電位の前頭葉N30と基底核画像所見の関係
上野 誠福田 千佐子冨田 豊
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2006 年 38 巻 5 号 p. 373-374

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抄録

低酸素性虚血性脳症 (HIE) あるいは核黄疸 (KER) が原因と思われるアテトーゼ型脳性麻痺患者6名に対して, 短潜時体性感覚誘発電位 (SSEPs) の前頭部N30振幅低下と基底核障害の関連性を検討した.頭部画像上の尾状核, レンズ核, 視床の各面積を測定したところ, HIE原因群でN30の振幅低下がレンズ核の面積減少と有意に相関していたが, KER原因群では明らかな関連を認めなかった.したがって, N30の振幅低下ないし消失はHIEによる基底核障害と特異的に関連することが示唆された.

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© 日本小児小児神経学会
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