脳と発達
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宮城県におけるWest症候群の発生率と臨床像
福與 なおみ萩野谷 和裕飯沼 一宇
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2007 年 39 巻 4 号 p. 257-261

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抄録

2000年から2003年に, 宮城県内で発生した22例のWest症候群を調査した. 発生率は出生数1万対3.4であり,国内で報告された発生率とほぼ同様の結果であった. 22例中13例(59%)は症候性West症候群,9例 (41%) は潜因性West症候群であった. 症候性West症候群の推定病因は, 出生前要因が8例, 周産期要因が5例であった.21例 (95%) で早期発作予後は良好であったが, 6例 (29%) において発作が再発した.発作再発率と脳波異常再発率は, 潜因性West症候群と症候性west症候群では有意差はなかった. 調査時に発達指数 (DQ) 70以上を示すものは20%程度で,全例潜因性west症候群であった. DQ70未満を示す症例は, 症候性west症候群の方が有意に多かった.

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© 日本小児小児神経学会
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