脳と発達
Online ISSN : 1884-7668
Print ISSN : 0029-0831
ISSN-L : 0029-0831
7例のcolpocephalyに合併した症候性部分てんかんの臨床・脳波学的検討
伊藤 康小国 弘量舟塚 真大澤 真木子
著者情報
ジャーナル フリー

2008 年 40 巻 3 号 p. 244-248

詳細
抄録

Colpocephalyにてんかんを合併した7例の特徴をまとめた.発症年齢は1歳以下が多く, 晩発例に比べ発作頻度も多かった.発作型は, 嘔吐, 眼球偏位, 回旋, 部分運動症状を伴う発作で, 二次性全般化発作も認めた.発作間欠期脳波は一側あるいは両側同期性に後頭部に棘 (徐) 波, 徐波を認め, 基礎律動は全例徐波化していた.Colpocephalyに合併するてんかん発作は, 脳の構造異常からみても後頭部や側頭後部のてんかん焦点から生じる可能性が高い.けいれん重積はdiazepam静注で頓挫し, 治療抵抗例ではclobazamやclorazepateなどのbenzodiazepine系抗てんかん剤の内服が有効であった.

著者関連情報
© 日本小児小児神経学会
前の記事 次の記事
feedback
Top