脳と発達
Online ISSN : 1884-7668
Print ISSN : 0029-0831
ISSN-L : 0029-0831
発達障害児の状態に対する保護者と教師の認識のズレに関する検討
秋山 千枝子昆 かおり堀口 寿広
著者情報
ジャーナル フリー

2008 年 40 巻 4 号 p. 284-288

詳細
抄録

発達障害児の状態に対する保護者と教師の認識の共有化を手助けする目的で, 特別支援教育制度で提案された判断基準などを参考に, 子どもの状態を知るための質問紙を作成した.「子ども相談室」を受診した45人の子どもについて, 保護者と教師が同じ質問紙に回答した. 保護者の回答では不注意に関する項目で, 教師の回答では多動と対人的なコミュニケーション能力の問題に関する項目で「問題がある」とする回答が多かった. これら3つの特徴を, 保護者と教師の認識に「ズレ」が生じやすい領域ととらえ, 重点的に情報を収集し診断と支援に活用すべきである.

著者関連情報
© 日本小児小児神経学会
前の記事 次の記事
feedback
Top