2003 年 7 巻 3 号 p. 5-15
未来の音声コーパス構築において,複雑な信号処理,統計的分類やエキスパート知識を組み合わせた自動的手法によって,多段階の言語的情報が付与されることが期待される。ラベル付与ツールはさまざまな言語や発話様式を幅広く適応し,または世界中の音声研究者や技術者に容易にアクセス可能なことが重要である。本論文は,調音に基づいた特徴,音素区切り,音節,単語,韻律パターンに適切なフレーズ単位など,幅広く表現した言語的要素を抽出可能な自動ラベル付与ツールの開発に焦点を当てた世界中の今までの研究を記述する。最終的なゴールは,いかなる言語においても,発話様式,声質や言語的文脈などを幅広く精密で自動的に特徴づけることである。