本号は、平成26 年11 月28 日29 日に、大阪・千里において開催された第41回日本臓器保存生物医学会学術集会の特集号である。本学会の根本的なテーマは「臓器の保存」であり、歴史的にも臓器移植と深い繋がりがある。初期には移植医療の成否を決定する主要因の一つとしての「臓器保存」の研究が主題であったが、移植医療が発展するに伴い移植手技から移植免疫と免疫抑制、近年では組織工学から再生医療に至るまで対象分野が拡大している。一方で、ドナーやその家族への対応など移植コーディネーションという社会的な面を含めた研究・啓発活動をも活発に遂行している。そのような、本学会の現状を踏まえて、第41 回学術集会は「移植医療の明日を拓く」というテーマのもとに、学術プログラムの編成を行った。
