耳鼻咽喉科展望
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臨床
WEERDA型拡張式ビデオ喉頭鏡を用いて咽頭粘膜下異物を摘出し得た1例
高石 慎也海邊 昭子増田 文子吉村 剛飯野 孝田中 康広
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2013 年 56 巻 4 号 p. 184-188

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抄録

咽頭粘膜下に埋没した魚骨に対し, WEERDA型拡張式ビデオ喉頭鏡を用いて経口的に摘出し得た1症例を経験したので文献的考察を加え報告する。症例は65歳女性。ブリ摂食後より咽頭痛を認め, 他院で精査したところ咽頭異物が疑われ当院に紹介受診となった。
頸部CT検査にて魚骨の存在部位を正確に同定し, 全身麻酔下にWEERDA型拡張式ビデオ喉頭鏡を用いて下咽頭粘膜下に埋没した魚骨を摘出した。WEERDA型拡張式ビデオ喉頭鏡は従来の喉頭直達鏡よりも視野展開, ワーキングスペースの確保,器具操作性の点で特に優れており, 咽頭粘膜下に埋没した異物の経口的摘出の際には, 利点の多い手術支援器具と考える。

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© 2013 耳鼻咽喉科展望会
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