耳鼻咽喉科展望
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筑波大学耳鼻咽喉科 原 晃教授就任十周年記念論文集
新生児聴覚スクリーニング後の当院乳幼児聴力検査外来受診児の経過
及川 慶子中馬越 真理子田渕 経司和田 哲郎原 晃
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2013 年 56 巻 Supplement1 号 p. s20-s25

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抄録

2006年4月から2011年3月までの5年間に, 新生児聴覚スクリーニング後referとなり当院幼児聴力検査外来を受診した57例について検討した。新生児聴覚スクリーニング方法としては自動ABR (AABR) が21例, 耳音響放射 (OAE) が31例, OAEとAABRの併用が5例で, 初診時月齢は生後1ヵ月が最多の26例であり初診時の平均月齢は2.5ヵ月であった。紹介元施設は産婦人科医院が最も多く25例であった。新生児聴覚スクリーニング両側refer例が計21例, 一側refer例が計36例であった。両側難聴はAABRによる両側refer症例10例中8例, OAEによる両側refer症例11例中6例の他にOAEによる一側refer症例にも2例認め, 計16名であった。補聴器装用開始平均月齢は8.9ヵ月であったがそのうち進行性難聴が疑われた1例を除くと6.9ヵ月であった。

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