耳鼻咽喉科展望
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最近10年間の食道および気管, 気管支異物症例の統計的観察
浜本 誠河合 範雄志藤 文明朝倉 光司形浦 昭克
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1992 年 35 巻 4 号 p. 297-302

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抄録

最近10年間の当科における食道および気管, 気管支異物症例につき統計的観察を行った。食道異物は209例, 気管, 気管支異物は21例であった。食道異物の年齢分布は0~3歳および40~49歳をピークとする2峰性を示した。気管, 気管支異物は0~3歳が圧倒的に多かった。食道異物の種類では魚骨, 貨弊, PTP, 義歯の順で多かった。年齢的には貨弊は乳幼児, 魚骨は壮年者, PTPおよび義歯は高齢者に多かった。気管, 気管支異物は乳幼児においてはピーナッツ等の豆類がほとんどを占め, 男児に多かった。成人では歯冠, 義歯の右気管支への陥入が多かった。過去40年間の変遷をみると最近10年間は, 食道異物ではPTPが気管, 気管支異物では歯冠, 義歯の増加が注目された。

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