耳鼻咽喉科展望
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急性咽頭炎を初発症状とした抗甲状腺薬による無顆粒球症の1例
猿谷 昌司石塚 洋一鈴木 雅一小泉 達朗
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1994 年 37 巻 5 号 p. 519-524

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抄録

抗甲状腺薬による副作用はいろいろあるが, 無顆粒球症は最も重篤な副作用である。
抗甲状腺薬Thiamazoleの副作用により, 当科を急性咽頭炎で初診した35歳, 女性の無顆粒球症を報告した。初診時の血液検査にて白血球数は400と著明に減少し, 好中球数は0%であった。本症例は抗生剤, 副腎皮質ホルモン剤, 造血剤の投与により入院約1ヵ月で軽快退院した。

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