耳鼻咽喉科展望
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シェーバーを使用した内視鏡下鼻内手術
通常器具使用手術との比較検討
樋口 彰宏新井 基洋斉藤 大岡本 牧人八尾 和雄野口 浩男
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1998 年 41 巻 4 号 p. 381-387

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抄録

我々は内視鏡下鼻内手術 (ESS) に積極的にシェーバーを使用している。
今回我々は1996年3月より1998年2月までの2年間に, シェーバーを用いてESSを行った228例, 306側と通常手術器具を用いてESSを行った93例, 158側について術中出血量, 手術時合併症の比較検討を行った。その結果, 術中出血量はシェーバー使用手術群18.6cc, 通常器具使用手術群34.7cc (1側あたり) で, 明らかにシェーバー使用手術群が少なかった。手術時合併症はシェーバー使用手術群, 通常器具使用手術群とも2例であったが, その発生率はそれぞれ0.88%, 2.2%であり, やはりシェーバー使用手術群が優っていた。
シェーバーを使用した内視鏡下鼻内手術は安全で有用な手術手技であることを文献的な考察を加えて報告するとともに, その適応と限界について考察する。

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