耳鼻咽喉科展望
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エアロゾル療法と保険診療
小田 恂長舩 宏隆
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2000 年 43 巻 Supplement1 号 p. 43-46

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抄録

エアロゾル療法 (以下, ネブライザー療法という) の過去・現在および未来について論じた。本論文では, とくに慢性副鼻腔炎に対するネブライザー療法について述べた。ネブライザー療法は今からおよそ50年前に, わが国の耳鼻咽喉科の臨床の場に登場した治療法であるが, 保険診療上の取り扱いにはさまざまな変遷がみられた。現在の問題点は, 慢性副鼻腔炎のネブライザー療法に用いる薬剤についての問題と耳鼻咽喉科固有の専門処置としてのあり方についてで, とくに後者は将来につながる問題として, 単なる吸入療法としてではなく, 副鼻腔自然孔の開放または開大の処置をともなったネブライザー療法を耳鼻咽喉科の専門処置とするよう提唱した。

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