2001 年 44 巻 6 号 p. 466-470
マイクロデブリッダーとSHEEHY PATE COLLECTOR (R) を用いた内視鏡下鼻副鼻腔・鼻咽腔手術時の病理組織検査法を, 鼻茸を伴った慢性副鼻腔炎6例, 鼻腔乳頭腫1例, アデノイド増殖症1例に対して行い, その有用性を検討した。
1) 本法により, 鼻副鼻腔・鼻咽腔の病変部軟部組織を, 手術を中断することなく, 連続的に短時間で完全に吸引切除でき, 病理組織検査用の検体を完全かつ十分に採取できた。
2) マイクロデブリッダーを用いても本法を用いれば, 腫瘍, 鼻茸あるいは病的な鼻副鼻腔・鼻咽腔粘膜の正確な病理組織検査が, 内視鏡下鼻内手術時にも行えた。
3) 本法によりマイクロデブリッダーの長所を生かした微細な内視鏡下鼻副鼻腔・鼻咽腔手術が, よりスムーズに行えると考えられた。