2002 年 45 巻 2 号 p. 114-118
n-CPAP療法中の閉塞性睡眠時無呼吸症候群 (OSAS) 患者に対する鼻手術の効果について検討した。n-CPAP療法を継続中のOSAS患者のうち, 鼻閉を訴え鼻中隔弯曲症, 肥厚性鼻炎と診断し, 手術治療を行った10症例を対象としてメモリ機能付きauto-CPAPと専用ソフトを用いて術前後の至適圧, 使用率について検討した。手術後, 至適圧は平均11.33±2.83cmH2Oから9.92±2.32cmH2Oへと低下し統計学的な有意差を認めた。鼻手術はn-CPAP 使用中のOSAS患者において, 至適圧を低く抑えることが可能であり, n-CPAPの使用にあたっては鼻疾患の診断と治療を積極的に行うべきと考えた。