耳鼻咽喉科展望
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ネブライザー療法における副鼻腔自然口開放処置 (中鼻道処置) の有効性
木村 有一山田 武千代藤枝 重治森 繁人斎藤 等須藤 正治松本 順雄田中 信之小嶋 章弘青木 佐知子石黒 英世鎌数 清麿黒川 泰資小泉 敏夫清水 元博滝元 徹坪川 俊仁徳田 安誠原 誠彦福辻 範彦前田 安朗宮崎 為夫
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2002 年 45 巻 Supplement1 号 p. 26-30

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抄録

急性及び慢性副鼻腔炎の主体は, 副鼻腔自然口からの膿汁排出困難や換気不全状態であるため, 副鼻腔自然口開放処置は, 非常に重要である。そこで今回われわれは, ネブライザー療法における副鼻腔自然口開放処置の有効性について検討した。急性・慢性副鼻腔炎を対象とし, 日本耳鼻咽喉科学会福井県地方部会に属する18施設で, 耳鼻咽喉科専門医が統一されたケースカードを使用し, 共同で調査検討した。封筒法で交互に, 処置あり群 (A), 処置なし群 (B) の2群に分類し, ネブライザー療法を併用した。治療効果の評価は, 治療前後の副鼻腔単純レントゲン撮影 (2方向) を行い, 上顎洞陰影のデンシト・メーターによる画像陰影度の測定, 自覚症状に対するアンケートにて行った。その結果, 鼻汁 (鼻漏) の変化, 鼻閉感 (鼻のつまった感じ) の改善, 治療全体の評価, 治療前後の画像所見において, いずれも副鼻腔自然口開放処置あり群は副鼻腔自然口開放処置なし群に比べ有意に改善が認められた。

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