佐野厚生総合病院耳鼻咽喉科
2007 年 50 巻 6 号 p. 410-415
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大脳の広汎な器質的障害による核上性声帯麻痺と診断した3症例の声帯の観察, 記録を行った。検討の結果, 興味深い共通点がみられた。1) 両側声帯は正中位である。2) 呼気時には声帯は弛緩している。3) 吸気時に声帯の緊張が見られ, 著明な喘鳴を聴取する。4) 咳嗽時や喉頭の刺激により声帯・仮声帯の運動が観察される。本疾患が疑われた場合, 早期に気管切開などの気道確保が必要と考えられた。
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