2010 年 20 巻 3 号 p. 164-172
我々は、真珠腫性中耳炎の手術において、tympanoplasty with transcanal atticotomy and sctumplastyまたは、canal wall down tympanoplasty with canal reconstruction を行い、明視下に真珠腫を摘出し、上鼓室・外耳道の形態の再建を行っている。
その上鼓室・外耳道の再建は、独自の工夫を行っており、耳介軟骨を用い、再形成性再発を予防するように設置している。
対象は、2006年4月から2008年3月の2年間に初回手術を行った上鼓室型真珠腫新鮮例91耳である。
日本耳科学会 上鼓室型真珠腫進展度分類案2008に従って分類し、各stageごとに、術式、聴力改善率、段階手術の割合、段階手術での遺残真珠腫の有無と、術後CTでの含気化と聴力との関連も検討したので報告する。