Otology Japan
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原著論文
先天性真珠腫手術症例39例の検討
小嶋 康隆奥野 妙子畑 裕子松本 有田中 友佳子井之口 豪
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キーワード: 進展度, 聴力成績, 受診動機
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2012 年 22 巻 1 号 p. 17-22

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抄録

当科で手術した先天性真珠腫症例39例について、Potsicの進展度分類別に初診年齢、受診動機、術式(乳突腔の処理法と伝音連鎖再建)、聴力予後について検討した。Stage Iが4例(10.2%)で平均年齢4歳、Stage IIが4例(10.2%)で平均年齢5.2歳、Stage IIIが18例(46.3%)で平均年齢12.1歳、Stage IVが13例(33.3%)で平均年齢12.7歳であった。受診動機は難聴を自ら訴えて受診したもの、難聴とめまいを自覚して受診したもの、健康診断で指摘されて受診したもの、たまたま耳鼻科を受診した折に指摘されたものなどに分けられるが、難聴を自覚する前に発見された群は手術年齢が若く、ステージの進行も軽いため、低侵襲な手術が可能であった。

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© 2012 日本耳科学会
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