Otology Japan
Online ISSN : 1884-1457
Print ISSN : 0917-2025
ISSN-L : 0917-2025
パネルディスカッション2
OMAAVの臨床像
-顔面神経麻痺、肥厚性硬膜炎、再燃例の検討-
森田 由香
著者情報
ジャーナル フリー

2015 年 25 巻 2 号 p. 196-201

詳細
抄録

OMAAV全国調査 (2次調査) の結果を、顔面神経麻痺、肥厚性硬膜炎、再燃の有無について解析し、その特徴を報告した。顔面神経麻痺は94例32%に、肥厚性硬膜炎は70例24%にみとめ、いずれもOMAAVに合併しやすい病態であることが明らかになった。これらの病態の出現はOMAAVの診断に有用であると思われ、診断基準にも採用された。一方、再燃例の検討では、125例43%で何らかの再燃があり、再燃率の高い疾患であることが改めて確認された。そして、治療に関して、ステロイド単独治療と免疫抑制薬の併用では、ステロイド単独治療例でより再燃率が高く (p=0.04)、OMAAVの治療においては免疫抑制薬の投与が必要であると考えられた。

著者関連情報
© 2015 日本耳科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top