2009 年 78 巻 7 号 p. 663-667
近年,高分子の不均一構造を三次元的に実空間直接観察することにより材料の評価・解析を行う新しい実験手法(三次元イメージング法)が注目を浴びている.高分子混合系の相分離構造の三次元観察に用いられた共焦点レーザースキャン顕微鏡(Laser Scanning Confocal Microscopy : LSCM)に加え,高分子ナノ構造を三次元観察できる透過型電子線トモグラフィー法(Transmission Electron Microtomography : TEMT),不透明な高分子材料のμmスケールでの三次元観察を可能とするX線CT(X-ray Computerized Tomography : X-ray CT)の登場により,nmからμmにわたる広い空間スケールでの三次元イメージングが現実のものとなりつつある.本報では,これらのうちでも最近特に発展が著しいTEMTの装置・測定法の新展開と,高分子ブロック共重合体の相分離構造の解析例を紹介する.