応用物理
Online ISSN : 2188-2290
Print ISSN : 0369-8009
研究紹介
多光子励起フォトルミネセンスによるGaN結晶の3次元非破壊解析
谷川 智之
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2020 年 89 巻 9 号 p. 524-528

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抄録

多光子励起フォトルミネセンス(PL)を用いたGaN結晶の3次元イメージング技術として,2つの結果を紹介する.まず,多光子励起PLで観察される暗線の光学的性質と3次元形状から転位種の分類を試みた.観察結果と転位種の対応を調べるためにエッチピット法を併用して評価したところ,らせん転位は非輻射(ふくしゃ)再結合の性質がほかより強いことから暗点や暗線のコントラストが濃く現れ,混合転位はc軸から一定の傾斜角を有して伝搬することがわかった.次に,成長面方位による残留不純物取り込み効率の差を利用した3次元成長過程のイメージングを試みた.非c面成長領域はc面成長領域と比べ,酸素ドナーを取り込みやすくバンド端発光強度が増大することがわかった.イエロールミネセンス(YL)に対する相対強度から3次元像を構築することで非c面成長領域とc面成長領域を可視化でき,複雑な3次元成長の過程と貫通転位の伝搬挙動を同位置観察することができた.

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© 2020 公益社団法人応用物理学会
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